KA ME RA: Modern Japanese Architecture through the Photographer's Lens
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本書は、戦後日本建築をめぐる視覚文化を読み解く、二部構成のユニークな作品集です。前半では、思わず目を奪われる日本の近現代建築を豊富な図版で紹介し、後半では、それらの写真がどのように制作され、いかなる視点や意図を帯びてきたのかを掘り下げます。単なる建築写真集ではなく、建築イメージそのものの成立条件を問う批評的な書物として構成されている点が大きな魅力です。
取り上げられるのは、渡辺義雄、平山忠治、川澄明男、村井修、二川幸夫、大橋富夫、高井潔、山田脩二、藤塚光政という9名の建築写真家です。彼らは、日本各地の戦後建築を撮影し、そのイメージを国内外へ流通させることで、日本建築の見え方そのものを形づくってきました。本書は、読者がそれぞれの写真家の視線とレンズを通して建築を“旅する”ように体験できるよう編集されており、日本建築の国際的受容を支えてきた視覚的基盤に光を当てています。
著者のアリ・セリグマンは、建築の記録が本当に中立たりうるのかという問いを軸に、戦後日本における建築写真の展開を検証しています。建築写真を、建築家や雑誌のための商業的イメージにも、純粋な歴史記録にも還元せず、イメージを通した世界認識の普遍性と文化的固有性の双方を考えるための媒体として位置づけているのが本書の核心です。写真集、評伝集、そして建築写真史としての性格を併せ持つ、きわめて意欲的な一冊です。
英語表記、ハードカバー、304ページ
サイズ:約24.0 × 30.5 cm
出版社:Thames & Hudson
刊行日:2026年3月31日
著者:Ari Seligmann
図版:300点(うち250点カラー)
ISBN:978-0500028100